ロシア企業が開発した強力なドローン「SKYF」

ドローンといえば小さくて機敏に飛行する機体を想像しがちですが、なかには大型のローターと機体を備え、重い荷物を運搬できるものもあります。ロシア企業のARDN technologyが開発した「SKYF」もそのうちの一つで、なんと400ポンド（約181kg）の荷物の運搬と、最大8時間の飛行が可能なんです。

数多くのローターを備えたパワフルな機体

ホビー用のドローンとは異なり、いかにも業務用といった外観のSKYF。機体サイズは縦2.2×横5.2mとかなり大柄で、四隅に8個の小さなローターを、そして左右に2個の大きなローターを搭載しています。飛行速度は時速70kmで、最大3000mまでの上昇が可能。また30センチ単位の正確な飛行が可能です。

そして、このドローンは燃料にガソリンを利用していることも大きな特徴でしょう。左右の2個の大きなローターはガソリンエンジンで駆動し、四隅の8個のローターはモーターで動作します。このシステムのおかげで、8時間という長時間の飛行が可能になっているんですね。さらに、50kgの荷物を搭載しながら350kmもの飛行が可能だとされています。

アームを折りたたんでの柔軟な運用も

機体のアーム部分は折りたたみが可能。これにより、折りたたんだ状態では6メーターサイズの貨物用コンテナに2台を収納することができます。また昼夜を問わず、さまざまな天候条件でも飛行可能なのも特徴です。

「SKYF」は食料や衣料品の運搬といった物流分野だけでなく、殺虫剤の散布や種の投下といった農業分野での利用も想定されています。さらに、消火や除雪といった特殊な用途での活躍も期待できるそうです。

現時点ではその発売時期や価格は発表されていませんが、今後もこのような業務利用が可能な大型ドローンは次々と登場することでしょう。

参照: http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-5115609/Russia-unveils-SKYF-heavy-lift-drones.html

（文／塚本直樹）