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[2017年度最新版]ドローン関連事件・違反の19事例まとめ、その原因は?

一部のドローンの個人利用者や空撮業者が、対策を怠ってしまったがために事件を起こしてしまったという事例が存在します。そこで本記事では、実際に発生したドローン関連事件・違反事例を19事例まとめ、その原因を追求しました。

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ドローンはここ数年のうちで、国内で注目され認知をされてきました。しかし急激な広がりに対し、水 準を満たしたドローン操縦士の数が不足している状況が続いており、今後はさらに不足が予想されます。

そうした背景から、一部の個人利用者や空撮業者が、対策を怠ったことで、起きた事例が数多く存在します。本記事では、実際に発生したドローン関連事件・違反事例をまとめました。

首相官邸でのドローン落下事件

ドローンが首相官邸の屋上に落下。ドローンには小型カメラと液体の入ったプラスチック容器が 取り付けられており、液体からはセシウム由来の放射線が検出。その1 ヶ月後に発見された。

「原発再稼働を止めるための意見表明」とのことで、威力業務妨害などの罪に問われた。懲役2年、 執行猶予4年(求刑懲役3年)

参考:「官邸ドローン事件の被告に有罪判決 東京地裁」朝日新聞Digital

原因

ドローン飛行の途中で通信が途切れ、落下(おそらく操縦士の訓練不足と予想される)

結果

この事件をきっかけとして、日本国内においてドローンの危険性が連日メディアで取り上げられました。これに伴いその後、「重要施設周辺で原則飛行を禁ずる」というルールなど、ドローンへの規制が強化されました。また、ドローン製造メーカー最大手のDJI社は、首相官邸や皇居の半径1km以内で飛べないように設定する(実は、別途申請することで解除可能)という措置をとりました。

*なお、この事件後にドローンの売上が爆上げし、その認知度をあげる大きなきっかけにもなったようです。

2015年5月、電波法違反でイベント空撮中の空撮会社が摘発

2015年5月20日、神奈川県においてマラソン大会のドローン空撮を行っていた事業者が、電波法4条への違反を理由に摘発されました。具体的には、総務省により禁じられている周波数帯を用いるドローンを使用したことが摘発理由とのことです。ドローンは操縦・撮影に電波を用いることから、電波法の規定を順守することが求められます。

注記

おそらく5.7GHz帯を使用していたと見られます。2017年度には開放されるようですが、現在は使用に大きく制限があります。ただ、WIFI干渉を避けるために5.7GHz帯を使用していたのでしょうから、悪気はないんだろうなと思います。

*第三級陸上特殊無線技士(第三陸特)という無線資格があれば、5.7GHz帯の使用は可能です。

2014年11月3日、マラソン大会中のドローンと人との接触事故

「湘南国際マラソン」において空撮ドローンが墜落し、大会関係者1名が負傷するという事件が発生。墜落したドローンは大会に協賛した会社がプロモーション映像の撮影用に飛ばしていたもので、離陸後1分ほどで墜落しました。墜落原因は、バッテリー不足であったとも言われています。

2015年5月、JR宗谷線の高架橋へ風にあおられドローン落下

2015年5月24日、ドローンを練習中の男性が、「ドローンを風にあおられ見失い、高架橋に落としたかもしれない」という通報があった。列車の運行に問題はなかったものの、警察により過失往来危険の疑いで取り調べを受ける。

2015年10月、広島県、新幹線の線路脇にドローン落下

JR山陽新幹線新尾道駅近くの線路脇に200g以下のトイドローンを落下させたとのこと(26歳・ 男性)。「コントロールが効かず見失った」とのことで、ニュースで報道された後、広島県警尾道 署に出頭。軽犯罪法違反の疑いで書類送検されている。

2015年12月、香川県、人口集中地区でドローン落下

航空法が改正されて初めて検挙された事例。市内の高校から卒業アルバム制作を依頼されて、 DID地区にもかかわらず国土交通省の許可なしで飛行。ドローンを見失った後に500m先の民家 の壁に墜落。けが人はなかったが、ドローンはプロペラ1個が外れた状態で見つかった。

2016年1月、京都市中央区、人口集中地区にて夜間飛行

1月2日、人口密集地域にて国土交通省の許可なしに、夜間飛行を実施。 近所の住人から通報があり、警察が駆けつけてフライトを確認。飛ばした男性は、「昨年末から6 回飛ばしており、夜景を撮りたかった」との供述をしていた。

2016年2月、愛知県、JR豊橋駅付近の人口集中地区にて夜間飛行

航空法改正後、中部地方では初めての書類送検。日本在住ブラジル国籍の会社員(36歳・男性)が 人口集中地区として定められた豊橋市花田町のJR豊橋駅付近で、許可を受けないまま、夜間に ドローンを飛行させたとのこと。

2016年2月、品川区、初めて23区内で書類送検

住宅街にあるマンションの工事現場を撮影していたが、国土交通省の許可の期限が切れたまま人 口集中地区でドローンを飛行させる。航空法違反で渋谷区に住むカメラマン(54歳・男性)が書 類送検された。

2016年4月、岐阜県、20歳専門学生が催事の際に飛行させ書類送検

「すのまた桜まつり」が開かれ、多くの人が集まっているにもかかわらず、国土交通相の承認を得 ずにドローンを飛ばした。会場にある桜に衝突し墜落しているのを祭り関係者が発見。祭りなど人が密集する催しでのドローンの飛行について、改正航空法が適用されるのは全国初。

2016年6月、福岡県、ドローンを高速道路に落下させ書類送検

5月1日午後6時、34歳男性がドローンを飛行させ、高速道路でドローンが制御不能になり、高 速道路に落下。車と接触したが、けが人はなかった。航空法違反で書類送検へ。

2016年7月、東京都足立区の花火大会での無許可飛行

7月20日、「足立の花火」花火大会にてイベント許可を取得していない者の撮影が、警戒中の警察官に見つかった。飛行者は書類送検される。

2016年8月、埼玉県、人口集中地区&夜間飛行で中国籍の男性書類送検

深谷駅周辺でドローンが飛行していると通報があり、中国人国籍の学生が書類送検へ。「夜景を空撮したかった」とのことで、人口集中地区内での飛行および夜間飛行をした疑い。

2016年8月、北海道留萌市の花火大会での無許可飛行

同年8月11日、留萌花火大会にてイベント許可を取得していない者の撮影が、警戒中の署員に見つかった。飛行者は書類送検される。

2016年9月、長野県松本市の花火大会での無許可飛行

同年9月10日、竃(かまど)神社例大祭の奉納花火会場で、にて夜間飛行許可を取得していない者の撮影が、警戒中の署員に見つかった。飛行者は書類送検される。

注記

氷山の一角でしょう。昨年に弊社が実施した花火撮影で、依頼うけた弊社以外のドローンが飛び交い騒ぎになる事態が毎回のように起きていました。

2016年10月、東京、老舗の水上空撮会社が検挙

東京港内の海上でドローンを使って無許可でビデオ撮影したとして、東京海上保安部は13日、 港則法違反(無許可行事)の疑いで、水上撮影会社「ジール」(東京都港区)などを検挙。東京港のレ インボーブリッジ付近の海上で、同社所有の作業船など5隻で船隊を組み、ドローンやムービー カメラで無許可でビデオ撮影したとのこと。

注記

本件は、業界でも著名な企業での事例でもあり、筆者にも衝撃的でした。港則法において隊列を組んでの撮影は禁じられているとのことで正確には航空法違反ではないが、業務時には関連した法律のリサーチと、所轄団体への確認が必須だと、改めて初心に帰る気持ちだった。

2016年11月、兵庫県姫路市、姫路城の屋根にドローンを衝突させる

外国人複数人が関与していたとのことで、現在捜査中。航空法や文化財保護法違反容疑に当たる とのこと。2015年9月にも同様の事件が起こっており、その際は文化財保護法違反容疑で書類 送検された。最終的には、不起訴(起訴猶予)処分となっている。

2017年2月、神奈川県藤沢市、工事現場の撮影中にドローンが落下し、人身事故

2017年2月18日、藤沢市の建設工事現場を空撮するために飛行していたドローンが墜落し、30歳代の男性作業員に衝突。作業員はヘルメットを着用していたが、顔を数針縫うけがを負う。

原因

飛行中に電波障害が発生、その後自動帰還機能を用いた飛行の際に、クレーンに接触し落下。

筆者から

本件は国内2件目の人身事故。電波状況のチェックや、基本事項であるドローン自動帰還のルート検討ができていなかったのだなと思うのと残念なニュースだった。

なお本事件後、弊社クライアントに都度提出する書類が3倍になり、現場もピリピリしていたのを覚えています。

2017年3月、神奈川県にて、Youtube上の違法撮影動画を証拠に検挙

実際には2016年8月に人口集中地区において許可のない飛行をしていたが、その映像をYoutubeにアップロードし、その映像を証拠に逮捕につながった。なお、警察の再三の通告にも応じずのやむをえない逮捕だということ。

 

まとめ

ドローン事故事例をまとめ直すと以下のようになります。計19事例を取り上げました。

  • 単純な航空法違反:10
  • (うち、花火大会3件、期限切れ2)
  • 操縦士のミス:4
  • 外国人違反:2
  • 電波法違反:1
  • 電波障害:1
  • 関連法での違反:1

ご自身で飛ばす際に/依頼をされる際に、本記事を読んでいただいて、こうしたニュースがなくなることを祈ります。

  • FLIGHTS編集部
  • DJIインストラクターを中心としたDroneAgentのスタッフが記事を執筆している、FLIGHTS編集部のアカウントです。
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