ドローングラファ大前 創希がDJI Mavic2体験会に突撃!あの新機能を厳し目チェック!?

大前創希
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こんな感じの内容です!

Mavic2 Pro Mavic2 Zoomの新機能を徹底レポート。Mavic2のアクティブトラック2.0、APAS、ドリーズーム、各機体のカメラ性能等をレビュー。Mavic2 Pro Zoomの実力に迫ります。

目次

皆さんこんにちは。
株式会社Dron é motion(ドローンエモーション) ドローングラファ大前 創希です。

出ました MAVIC 2 Pro !
出ました MAVIC 2 Zoom !

とても興奮しております。
スペックが発表されてからずっと、「これは凄いヤツでは!」という予感に興奮しっぱなしです。

そんな興奮状態ではありますが、2018年8月28日午前、木更津無人飛行機試験場で開催されたDJI JAPAN の MAVIC 2 Pro 及び MAVIC 2 Zoom の体験会に参加してきましたので、その内容を共有していきたいと思います。

 

落ち着け自分。ということで、まずはスペックを整理していきましょう。

スペック情報

<MAVIC 2 Pro のスペック>

・2000万画素1インチCMOSセンサー

・Hasselblad L1D-20cカメラ

・絞り値(F値)F2.8〜F11

・10-bit Dlog-M

・10-bit HDR動画

<MAVIC 2 Zoom のスペック>

・24〜48mm 光学ズーム

・最大96mm相当のロスレスデジタルズーム(FullHD動画撮影時)

・1200万画素の 1/2.3インチCMOSセンサー

・ドリーズーム(クイックショット機能)

・ズーム機能を用いて9枚の写真を繋げた超高解像度写真(4800万画素)

<両機共通の特徴的なスペック>

・ハイパーラプス撮影

・拡張HDR撮影

・H.265対応

・4K30P動画撮影

・OcuSync 2.0

・アクティブトラック 2.0

・APAS(前方/後方障害物回避機能)

・最大速度 72km/h

・最大飛行時間 31分

・低ノイズ設計

・全方向障害物検知(上方も!)

・脱着式コントロールスティック

 

1:アクティブトラック 2.0 を試す

今回は MAVIC 2 Pro を中心に触ってきました。細かいスペックに関しては色々なレビュー記事で紹介されているので、私が注目した機能とテストした事に関してまずは整理していきたいと思います!

まず、今回のMAVIC2 からアクティブトラックがバージョン2となりました。

このアップデートでより高速に動く物体トラッキングできる上に、物体が物陰に隠れても予測しながらトラッキングし続けるという機能が加わりました。という事でかなり厳し目のテストを実行!

 

走るランナーがフラグに隠れます。追いかけ続けるのか?

 

実験ではDJIのスタッフさんにかなり早く走っていただき、DJIのフラッグの後ろを通過したときどうなるか?という事をやってみました。結果は極めて良好!! 多少カメラが追えていないラグは感じますが、修正して追い続けました。もっと離れた距離で試せばラグも発生しない可能性は高そうです。

 

本機能を活用することで、動体の撮影をプロレベルで行える可能性はありそうです。しかも被写体の移動速度は最大72km/h まで対応出来るということで、余程高速な移動体でも無い限り通常の使い方だと行けそうです。

プレスリリースによりますと、アクティブトラック2.0は、全方位の障害物探知機能と自立追尾を組み合わせているということで、移動方向の3Dマップを作成して障害物を検知しながら、更に移動体の経路を3秒先まで予測して追いかけるという事です。スーパコンピューターが浮いているってレベルですね。凄すぎて表現にこまるので「賢い=インテリジェント」な飛行システムという事でまとめたいと思います。

 

2:APASを試す

MAVIC 2 には、APAS(Advanced Pilot Assistance System: 高度操縦支援システム)が搭載されております。この機能は簡単に言えば「避ける」システムです。

難しく言いますと、全方位8つのセンサーによって機体周辺を分析して、停止することなく自動で障害物を回避しながら飛行するシステムです。

前述しましたアクティブトラック2.0でも、この機能を最大限に活用して被写体を追いかけながら、安全に飛行するように設計されています。今回は前進方向と後退方向を試してみました。

全方位センサーを体験するためAPASを実験

感想を一言で言うなら「賢い!」ですね(笑)
当然ですが、私はフラッグに対してまっすぐ進んだだけでして、一切避ける動作をしていません。

安全を考慮してスピードこそ抑え気味にしましたが、基本的に何にも回避行動を取っていません。この機能の素晴らしいところは、撮影中のムービーに避けた時のブレが一切感じられないところにあると思います。

また、後退方向で避けてくれる機能は、引きの映像を撮影する際に物件に衝突してしまう問題を回避してくれる心強い機能と言えます。テストの映像としては収めていませんが、どちらの方向が「より避けやすいか」を判断して、上方向に避けるという動作も見ることが出来ました。私より賢いかも。

 

3:ドリーズームを試す

次に MAVIC 2 Zoom のドリーズームを試しました。

今回発表された機能の中では「目玉」の一つなので、試さない手は無いですね!とはいえ、どのような被写体に最適なのか?と悩みに悩んだ結果、自分を被写体にしてみました。あんまり見たいものではないのであくまで「テストのための被写体」としてご容赦ください。

MAVIC 2 Zoom ドリーズーム機能のテスト

ドリーズームはクイックショットの一つの機能として提供されており、被写体を選択肢「GO」ボタンを押すと完全自動で撮影がスタートします。一切の操作は必要ありません。操縦初日でも機能さえ理解できれば一回で成功するレベルです。

これは、あまりに簡単すぎるので多くの人が活用しそうです。私はコンテストの審査員をさせていただいているのですが、表現があまりに簡単に機能で提供されると、必ずといってよいほど同じような表現が氾濫するのを見てきました。

とっても簡単に使える分、本当にしっかり使い切れるよう、最適な撮影ポイントを研究したい!と感じました。

この機能で一つ気になったのは、ドローンが離れながらズームアウトしていく、被写体のバックグラウンドが伸びていくような表現を逆再生ではなく撮影できないか?という点なのですが、テストしきれなかった点ですので今後の詳細レビューの時に実際に試してみたいと思います。

 

4:カメラ性能を試してみた

MAVIC 2 Pro の最大の魅力といえば、Hasselbladの1インチCMOSセンサーですよね!

飛行時間や全方向センサーも捨てがたい魅力ではありますが、やはりカメラ性能が圧倒的に飛躍的に革新的に上がった点ではないでしょうか。

また、絞り値も変更出来るようになったことで、まさにプロフェッショナルツールとして活用できるレベルに引き上がったと考えられます。撮影時に取り込める色の限界を超えて編集時に調整することはできないため、素材としてより多くの色を取り込める事はプロフェッショナルワークとしては極めて重要な要素なのです。

HDR(AEB)によって鮮明な写真を撮影

今回DJIの方に伺った所、レンズ及びカメラの性能は場合によってはX5に匹敵する可能性がある(あくまでも数値という意味で)という事で、かなり期待できると感じております。

もちろん、X5はレンズ交換できる事でより高度に創造性を満足させる事が可能なのですが、MAVICサイズで「色を感じる作品」を演出できるのはとっても魅力的です。

さて、今回の体験会でレンズ性能を最大限引き出す方法を模索してみたのですが、体験できる時間いっぱいでは中々良い方法を見いだせず、御覧頂いたようなサンプルとなりました。

悪いといっているわけではなく、レンズ性能の魅力を最大限に引き出すことが出来なかったという事です。被写体のせいではありません(笑)

ダイナミックレンジの広い被写体を撮影した後に、レンズ性能に関しては詳細レビューをしたいと思います。

 

5:その他のちょっといいトコロ

最初のレビューで余す事なく書ききってしまうと、今後予定(?)している詳細レビューで書くことが無くなってしまうのですが、ひとまず見つけたちょっといいトコロを紹介していきたいと思います。

後部ビジョンセンサーと赤外線センサーの間にLEDが搭載

MAVIC 2 には、下方向にLEDライトが実装されました。これはとっても有り難いアップデートになります。仕事で夜間空撮をするケースも少なくないため、LEDがあると着地場所をしっかり確認できるため安全を確保できます。

さらに、夜間空撮の場合は今までの状態確認LEDだけですと目視による距離を見誤る事がありまして、思いの外勢いがある帰還となってしまう経験をしたことがあるため、機体位置をしっかり把握する事にも役立ちそうです。ちょっとした事なのですが、コレは本当に嬉しい!

幅広かつ先端が若干伸びた形のプロペラ

そして最後に、静音設計についても語っていきたいと思います。
今回のテストフライトでは、一番遠くまで飛行させた場所としても上空30m 程度でしたが、気になるプロペラ音は殆ど聞こえないという印象を受けました。

最近のDJI製品は、どれも優れた静音設計になっているため、もはや「静かなドローン」が当たり前の事になりつつあります。しかし、静音設計をさらに向上していっていただけるのは本当に有り難いと感じています。

何より、撮影時に近隣に対するインパクト(怖いイメージ)をへらす事ができるのがとても嬉しいです。
空撮をしていると、近所の方々が興味を持って見に来られるのですが、最初の感想として「けっこう音がするんだねぇ」という事を言われる事が多いため、人によっては音からくる恐怖感を強く持つ方がいらっしゃいました。静音設計、とても重要なんです。

如何でしたでしょうか? 迷いますよね〜! え?買うのは迷ってません。

MAVIC 2 Pro にするか、MAVIC 2 Zoom にするかで迷いますよね?という意味です。買うのはもう決まった事として、この2機種はとても迷う選択肢です。あなたならどちらを購入しますか?

私は、Phantom4 Pro を引退させるという方向で、MAIVC 2 Pro にしました。

(もう買っちゃった)

 

 

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