こんな感じの内容です!
360°VR映像が一般化された一方で、空撮での360°VR映像の世界はまだまだ開拓され切っていません。FLIGHTS編集部がVR空撮を1年間研究し続けた総括として、その現状を解説していきたいと思います。
目次
超高画質の全天球パノラマVR空撮とは?
近年360°パノラマ写真が一般的になってきている中、ドローン空撮においても全天球VR写真、VR動画を希望される方が増えてきました。参照:「DroneAgent、機体が映り込まないドローンVR空撮コンテンツ制作開始」
しかし、空撮業界は歴史が浅く、安全で高品質な単純空撮が実施できる業者が多くない中、高度な撮影技術・撮影機材・スティッチ技術(VR化する技術)を兼ね備えて、高品質な「全天球VR写真・動画」を提供できる空撮チームは世界的にもほとんど存在しません。
そもそも、国内では全天球のパノラマ空撮作品をお目にかかる機会も非常に少ないです。しかし、これだけ360°VR映像が一般化された中で、空撮VRが必要となるシーンは決して少ないはずです。
DroneAgentチームでは、VR空撮を1年間研究し続けた総括として、その現状を解説していきます。
360°VR空撮ではどんな映像が見れるのか?
参照:ロシアのVR空撮チーム『Airpano』制作、50秒前後が圧巻です
参照:宮崎県小林市 観光促進PRムービー “ンダモシタン小林 360VR”
*手前味噌ながら『DroneAgent』にて撮影と編集を手掛けました。
通常のVR映像は、固定カメラでの映像が多いですが、ドローンでのVR映像では動きをつけた映像が撮影できる点が革命的でした。一方で、カメラに振動が伝わっていることによる「スティッチ(繋ぎ合わせ)」の乱れなど、現時点では課題もあることもお伝わり頂けるかと思います。
どうやって撮影を行うのか?
参照:DroneVolt HP上より
全天球の映像をドローンで撮影するためには、多くの4Kカメラをドローンに搭載する必要があります。VR専用ドローンは現状国内では制作されておらず、発売もされていません。
フランスの大手ドローンメーカー「DroneVolt」から、VR専用ドローン機材が発売されたことは記憶に新しいですが、見積もりを取った弊社は400万円ほどという金額を提示され心が折れたことがあります笑
*DroneVoltのドローンを用いている事例は海外でも見たことがありません。DroneVoltもPRを止めてしまったので、機材のクオリティはあまり高くないのではと推測しています。ただ、本機材は非常にVR空撮のヒントになるものです。
1)4Kカメラを上下に複数台搭載すること
2) 適切な映像処理(スティッチング作業)
を行えばVR空撮ができることが伺えます。
*具体的なVR空撮の手法は、それぞれのVRプロダクションのノウハウとなっているようで、公開されている資料は見たことがありません。
世界のドローンVR空撮チーム紹介
非営利VRパノラマ空撮チーム「Airpano」 @ロシア
筆者が最も尊敬するVR空撮チームです。各地でVR空撮を志したカメラマンならば、このチームは何度も見返しているのではないでしょうか。
仏国最大手ドローンメーカー 「DroneVolt」 @フランス
本ドローンが実用されている例はまだ筆者は確認していません。ただフランスで上場までしている会社のドローンメーカーの実力をぜひ見てみたいところではあるのですが、、
Spherieという独自ドローンVRチーム「SpiceVR」 @ドイツ
このドローンは正直なところかなり革命的でした。今までの他のプロダクションがドローン上下にカメラを搭載するという発想でしたが、世界で初めて埋め込んだドローンを制作しています。
VR空撮プロダクション「DroneAgent」 @日本
手前味噌ですが、筆者のチームです。非公開ですが、独自改造したドローンにより、国内では唯一、VR空撮専門チームとして活動しています。
ドローン空撮が成熟期に入った中、「ドローン×VR」の映像ジャンルはまだまだ未開拓の領域です。
国内で挑戦している企業も少ない中で、広告PRとして成功事例を残すことが出来れば、圧倒的な存在感の作品を創り出すことが期待できます。
未来の映像である「ドローン×VR」の可能性が、世界に先駆けて一刻も早く切り開かれていくことを祈ってやみません。