【2018年最新】プロが教える防水用VRカメラおすすめ5選【水中×360°】
こんな感じの内容です!
360度カメラって結局どれを買えばいいの?という方は、防水性能が搭載され、海でのダイビングなどで使用できるカメラも検討してみてはいかがでしょうか?水中でのVR撮影が可能な全天球、半天球の360度カメラを5つ選出し、価格を比較してみました。
目次
近年、カメラの画質がもの凄い速度で上がり続ける減少が発生しており、従来であればコンデジや一眼レフでしか撮れなかった画質の映像を、スマートフォンで簡単に撮れるような時代が到来しています。そこで単なる普通のカメラやハンディカムを購入するのではなく、アクションカメラ・360度カメラといった特殊なカメラを手にする方が多くなっています。
ただし、それに伴ってアクションカメラ・360度カメラの世界でも競争が激化し、「そんな機能まで!?」という、従来では考えられないレベルの性能を備えたエンタメ用カメラがお手頃に買える時代が到来しています。特に、今回取り上げる「防水性能」に関しては、今では様々なカメラに当たり前に搭載され、もしくは専用の防水ケースが登場するようになりました。
そこで、本記事は、『どうせ360度カメラを購入するのであれば、防水性能が搭載され、ダイビングでも使用できるカメラを購入してみよう』とオススメする記事になります。水中の世界を360度撮影できれば、珊瑚礁や、魚、はたまたウミガメなんかと一緒に泳いでいる姿を撮影できるかもしれません。
今回は、そんな海中でのVR撮影が可能な360度カメラ5つを選出してみました。
概要
こちらが、今回説明する水中360度映像のサンプルです。後ほど説明するTHETA Vを使用して撮影しています。こんな美しい映像を、個人が簡単に撮影できるようになっているというのが驚きです。
続いて、水中360度動画を撮影できる5つのカメラのスペックを表にしてみました。
耐久水深 | 静止画画質 | 動画画質 | 価格 | |
THETA V | (30m) | 5376×2688 | 4K(3840×1920) 30fps | 約52,000円 (+23,000円) |
Insta360 ONE | (30m) | 6912×3456 | 4K(3840×1920) 30fps | 約 45,000円 (+7,000円) |
KeyMission | 30m | 7744×3872(30M) | 4K UHD (3840×2160) | 約43,000円 |
360fly 4K | 10m | 3456×3456 | 2880×2880 30fps | 約59,000円 |
GoPro Fusion | 5m | 18MP | 5.2K 30fps/3K 60fps | 88,000円 |
① THETA V
先ほどの360度水中映像のサンプルは、こちらのTHETA Vにて撮影されたものです。RICOHが誇る最先端カメラ・THETAシリーズは、360度カメラを一般層に大きく広げた、当時としては革新的な360度カメラでした。その中でも、THETA Vは2017年9月に発売した、動画機能を大きく強化したバージョンになります。
性能・機能面では、4K 30fpsでの動画撮影ができるのに加え、ライブストリーミング機能が新たに搭載されました。また、Bluetoothとの常時接続にも対応し、携帯のアプリとの連携からSNSへのアップロードまでスムーズに行うことが可能となりました。
実は、THETA自体には防水性能が全くありません。
そこで、こちらの水中ハウジングケースであるTW-1を装着することで、水中での360度動画の撮影が可能となります。こちらのケースはTHETAシリーズ共通で、装着すると海中30mまでの深度で使用することが可能です。30mはかなりの深さのため、ダイバーでも十分満足出来る深度です。カメラの撮影時ボタンに関しては、ケースの上から押すだけの非常に簡単に使える仕様となっています。
こちらの水中ハウジングケースTW-1ですが、お値段は約23,000円とやや高めの設定になっています。THETA V本体の値段が約52,000円なので、水中での360度動画を撮影するためにかかるコストは約75,000円と考えるとよいでしょう。
このTHETA Vですが、2018年前期現在の最もスタンダードな360度カメラとなっています。非常に性能も使い勝手も良いため、普段使いでも十分楽しめる製品です。そこに水中ハウジングケースを購入すれば、海中まで撮れるように・・・という感覚で検討してみてはいかがでしょうか。トータルで考えると非常にお得な買い物ではないのではないかと思います。
② Insta360 ONE
Insta360シリーズは、THETAシリーズと並んで360度カメラの世界で2大巨頭となっている製品です。その中でもInsta360 ONEは、より高画質な動画撮影を可能なモデルとして2017年8月に発表されました。メーカーは中国のメーカーですが、日本ではハコスコが代理店販売しています。
このカメラの特徴は、4Kの360度動画撮影に加えて、 6912×3456(2,400万画素)という非常にハイクオリティな静止画の撮影も出来ることです。機体がわずか86gしかない中で、この圧倒的な画質は驚きです。また、機能としては、カメラにヒモや自撮り棒をつけて回すことで、自分を全く違う角度から撮影することができる「バレットタイム撮影」が非常に特徴的です。
このチュートリアル動画のように、Insta360 ONEは、紐に括り付けて振り回すことができたり、スローモーション機能も充実していたりといった特徴があります。同じ360度カメラであるTHETAと比較しても、よりアクションカメラ寄りの製品になっているのがポイントです。
さて、ここまでハイスペック尽くしのInsta360 ONEでしたが、THETAシリーズと同様に肝心の防水性能に関しては搭載されておりません。下の画像のような、防水ハウジングケースINSTA-ONE-Cを別途購入する必要があります。
こちらのケース、気になるお値段は7,000円となっています。THETAのケースであるTW-1の値段が約23,000円だったので、ケース単体で見ると価格面で大きな差がついています。
また、気になるInsta360 ONE本体のお値段は約45,000円前後となっています。ケースが7,000円なので、トータルで水中360度映像を撮影するのにかかる金額は52,000円程度となっています。ただし、水中360度動画としての使用は、まだ実験段階であることもあり、動画の質はTHETA Vに劣るというのが現状です。値段の分だけクオリティの差は少しある、ということを覚えておくとよいでしょう。
なお余談ではありますが、Insta360はドローンに括り付けて360度空撮を行うことも一応可能です(推奨はしていません)様々な使い方を試せるカメラとして、個人的には非常に好印象です。Youtubeで検索すると実際にその状態で飛ばして360度空撮を試みた動画も出てくるので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
③KeyMission360
こちらの2016年に発売されたニコン製KeyMission360は、『アクションカメラ』と自ら銘打つ360度カメラです。驚くべきことに、このカメラはケースなしでも水深30メートルまで耐水性があります。そのため、最も水中向けの360度映像撮影への適性がある製品と言っても過言ではないのではないでしょうか。
それに加えて、アクションカメラらしく耐衝撃性、耐寒性、防塵性も備えているため、かなりエクストリームスポーツ寄りの撮影も、サラッと360度映像でこなします。国産のカメラメーカーは、エンタメ用途向けに限定すればGoProに一度大敗を喫していますが、RICOHのTHETA然りで、その後の技術開発での追い上げに舌を巻きます。
ただし、アプリ連携等のソフトウェア面での不備が多いということ、360度撮影のスティッチが雑であったり、手ブレ補正が弱いことなど、弱点が多く評判があまり良くないのはとても残念です。2018年前期には同じ『360度撮影可能なアクションカメラ』として、GoPro Fusionが追撃手として登場するので、この領域の先駆者として今後に期待です。
④ 360fly 4K
非常に特徴的な、球体の形をした360度撮影可能なアクションカメラが360fly 4Kです。
耐衝撃性と防塵性がしっかり実装されているアクションカメラの要素をきちんと持ちつつ、水深10mまでであれば耐水ケースを使用しなくても、そのまま水の中へ持ち込んで使用することが可能です。水面が見える程度のダイビングや、シュノーケリング程度であれば使用できるというところでしょうか。先進的とも無骨とも言えるデザインは、アクションカメラに振り切っている感を醸し出しています。
画質に関しては、静止画で言うと3456×3456と他機体よりもやや劣りますが、動画画質に関しては2,880×2,880と非常に高いです。それに加えて64GBの大容量内蔵メモリが搭載されており、SDカードを忘れても内蔵メモリで映像の保存をまるっと行えてしまう頼りになる機体です。
ただし、こちらの360fly 4Kは、全天球型ではなく半天球型であるという注意点があります。半天球型とは、魚眼レンズ1つで水平方向360度の映像を撮影するタイプです。レンズの反対側に関しては死角となってしまうため、全方位を360度で撮影できるわけではありません。ただし、半天球型の撮影では完全に一枚絵なので、ステッチというつなぎ目が入らず結果として綺麗な映像になります。こちらは一長一短なので、用途に合わせて適切なカメラを選んで下さい。
⑤ GoPro Fusion
最後に、2018年4月に発売予定のGo Pro Fusionを紹介します。この機体の特徴的な部分は、5.2K動画&360度音声録音が可能という点、ジンバル不要と豪語するブレ補正が挙げられます。
また、360度動画から自在に通常画角の映像を切り出せる編集機能「OverCapture」が大きなセールスポイントです。OverCapture では、ヘッドセットなどで見る360度動画としてではなく、むしろ通常の動画として編集を行って取り出しやすくしました。
上の動画のように、「360度映像を撮影する特別なカメラ」というフレームワークで考えるのではなく、「全方向を撮影しておいて、後からカメラワークを考えられる」というメリットを打ち出しました。これは、360度撮影そのものを長所として売り出す他社とは一線を画していますが、基本的に撮影している動画としてはまったく同じです。
気になる耐久水深は5mしかなく、ダイビングにしてもシュノーケリングにしても、『潜る』用途では使えないのが残念ではあります。しかし、耐水性はバッチリ備えているので、海に行って少し遊ぶくらいであれば問題ありません。『アクションカメラとしての用途を満たしつつ、360度撮影も行いたい』という視点で言えば、GoPro Fusionは安定な選択肢になるでしょう。
番外編:水中ドローンPower Dolphin登場
今や、アクションカメラや360度カメラの域を超えて、防水カメラそのものがドローンとして動き出そうとしています。水地用ドローンの開発を手がける中国パワービジョン社は、新しいライフスタイルドローンである「PowerDolphin」を2018年1月に発表しました。撮影や釣り、サーフィンの撮影だけでなく、水難救助や研究にも斬新な視点を提供できる可能性が期待されています。
今回の「PowerDolphin」はあくまで水上ロボットに留まっていますが、最大215度まで撮影可能な「ダブルジョイント式可動カメラ」を搭載して、水上でのスポーツの撮影と、水中の海底の景色のパノラマ撮影の両方をこなすことが可能です。
近い未来には、海中撮影の際に海に潜らず、船の上からドローンを動かして魚と一緒にドローンを泳がせ、ドローンに搭載された360度カメラの風景をFPVゴーグルで見ながら操作して海中世界を楽しむ…といった遊びが3年以内には実現するのではないかと期待しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では、『どうせ360度カメラを購入するのであれば、防水性能が搭載され、ダイビングでも使用できるカメラを購入してみよう』という発想を考えてみる内容をお届けしました。
様々な機体を検討した結果、やはり水中での撮影性能でも、防水ケースを使用したTHETA Vが最も安定した撮影が可能なことが言えるかと思います。また、THETA Vを防水仕様にすると価格面での高くついてしまうので、値段とのバランスを考えるのであればInsta360 ONEも相当優秀な選択肢として挙がるでしょう。加えて、単純にアクションカメラとしての利点を追求するのであれば、新発売するGoPro Fusionを検討してするのが良い・・・という結論に到達しました。
カメラの性能が上がり続け、「4K映像撮影対応」という文言が平気でずらっと並ぶ中、新たなカメラは今までに無い新しい楽しみ方を出来るカメラを選んでみてはいかがでしょうか?水中×360度動画撮影の世界はまだまだ始まったばかりですが、今後が期待できる領域です。今夏はちょっと違った角度の世界の撮影を楽しんでみて下さい。