新発売GoPro Fusionは360度カメラに?プロがスペックを解説!

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アクションカメラの代名詞GoPro社から、360度を同時撮影することが可能なカメラ、「GoPro Fusion」が公表されました。強者が次々に現れる360度カメラの世で、アクションカメラを原点とするGo Pro Fusionはどういった特徴を持っているのでしょうか?その実態を調査してみたいと思います。

この記事の目次

アクションカメラの代名詞GoPro社から、360度を同時撮影することが可能なカメラ、「GoPro Fusion」が2018年4月に日本で発売することが公表されました。

この360度カメラの世界ですが、リコーの360度カメラの走りTheta V や 、日本ではVRで有名なハコスコが発売しているInsta360 、サムスン発の Gear 360など、強者が次々に現れる激戦区となっています。そんな中で、アクションカメラを原点とするGo Pro Fusionはどういった特徴を持っているのでしょうか?その実態を調査してみたいと思います。

 

スペックについて

特徴的な部分は、5.2K動画&360度音声録音が可能という点、防水仕様や、ジンバル不要と豪語するブレ補正が挙げられます。

また、後ほど詳しく解説しますが、360度動画から自在に通常画角の映像を切り出せる編集機能「OverCapture」が大きなセールスポイントです。

 

  • 5.2k動画(30fps)と3k動画(60fps)の二種類を販売
  • 全天球型(360度)での撮影が可能
  • 18MP(360度静止画)の新ソフトウェア『OverCapture』が使用可能
  • 強力な手ブレ補正機能
  • 360度全方向にマイクを設置
  • ケースなしで5mまで防水
  • タイムラプス撮影、バーストモード搭載
  • Goproの付属品を使用可能(バッテリーは不可)
  • ボイスコントロール機能つき

 

GoPro HERO6でも同様のことが言えますが、今回のGoProの新型は性能面でかなりチャレンジしてきています。Fusionの最大解像度は5.2K/30fps、3K/60fpsから選べますが、PCスペック的に大丈夫なのであれば超高解像度の5.2Kを使って行きたいものです。

静止画のスペックを見ても、18Mピクセルとかなりスペックが向上しており、映像としても静止画としても現代の最先端を誇る性能を誇っています。音声マイクもバッチリ360度マイクになっているため、周囲の音声を拾ってくれます。また、自撮り棒も動画内に残らない様にカットされる仕様も搭載しています。

 

360度撮影への路線変更

上の動画はGoPro Fusionで撮影したものになります。

今回新たに360度での撮影に対応したGoPro Fusionですが、皆様の中には、360度カメラ = 360度動画 = VRという図式が思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。この動画でなくとも、Youtubeで動画をグリグリと動かして見た経験のある方は増えてきているかと思います。

もちろん、ヘッドマウントディスプレイを装着して視聴すれば、実写のVR動画としてその場にいるように鑑賞することが出来ます。スマホのジャイロを使ったりして好きな方向が見られる、特別な「360度動画」として観ることがいままで一般的でした。GoPro Fusion でも、こうした使い方のためのいわゆる360度動画を撮影できます。

ただし、今回のGoPro Fusionは、そんな360度カメラの常識から視点を変えて大きな路線変更の梶を切りました。いま、GoPro Fusionは360度動画をVR以外の、アクションカメラとしての性能により磨きをかけるため用途に使用する意図を持っています。

 

Over Capture機能

Fusionの機能で最大の売りとしてアピールしているのが、こちらのOver Capture機能になります。簡単に行ってしまえば、360度動画から歪みのない通常画角の1080p動画を切り出す編集機能です。

 OverCapture では、ヘッドセットなどで見る360度動画としてではなく、むしろ通常の動画として編集を行って取り出しやすくしました。つまり、「360度映像を撮影する特別なカメラ」というフレームワークで考えるのではなく、「全方向を撮影しておいて、後からカメラワークを考えられる」というメリットを打ち出しました。

これを最大限に活かすと、一回の撮影で無数の動画が制作できるので、動画の作り方がもっと面白くなります。従来のGoProを含めたカメラでは、カメラ本体を固定して撮影せざるを得ない時はどうしてもカメラワークが限られてしまいましたが、Fusionでは編集時に自在に操作することが可能です。一度に周囲すべての映像を撮影しているので、後から好きな角度からの映像を選択して動画にすることが可能となります。これまでアングルごとに2台、3台と撮影していたものが、1台のFusionで済みます。

例えば、エクストリームスポーツなどだと、①自分を写すアングルと②自分視点からの見え方のアングルの2つがあります。これらが一気に撮影できるため、カメラが一台で済み撮影も編集も楽に行うことができます。この下の画像は、先ほどのGoProオフィシャルの動画の中で、崖から飛び出す動画のワンシーンを、自撮りの方向にアングルを切り出したものになります。

 

耐水性を活かした撮影

また、GoPro Fusion水深5mまでであれば、カバーなしで水に耐えることが可能です。HERO6シリーズでは水深10mまで撮影することが可能であり、どちらも軽いスキューバダイビング程度の用途であれば泳いでいるシーンを撮影可能です。

Fusionは360度全方位での撮影が可能であるため、海中を全て撮影し、後からVRゴーグルを付けて楽しむといったことが可能になります。勿論、海中ではなくマリンスポーツやスノーボードを撮影できるのも、このかなり強靭な耐水性・耐久性があるからこそ可能なことです。

 

価格・コスパ

現在GoPro Fusionは4月の発売に向けて予約を開始しております。
公式ページにて取り扱いされている価格は、88,000円となっています。

GoPro HERO6 Blackの定価が52,000円でしたので、そこから考えると、この価格を高いと判断する方もいらっしゃるかと思います。しかしながら、スポーツをやっていらっしゃる方などは分かりやすいかもしれませんが、一瞬の出来事を撮影するときや、集中途切れさせてはいけないシチュエーションは数多くあります。

そういった際に、状況に応じてカメラの撮影を行うのは非常に厳しいので、『全方位を撮影しておいて、後から見たい角度を切り出す』というのはとても撮影方法として革新的な方法となっています。そうした事情を踏まえて、値段を考えると決して高い値段とは言い切れない今回の価格設定になりました。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

GoPro Fusionはまだ日本でこそ販売していないものの、海外では既にかなりの人気を集めている製品となります。

360度カメラ=VRというイメージを払拭した、核心的な本製品ですが、今後のGoPro社の新たな起爆剤となりうるのでしょうか。360度カメラの世界によりどりみどりで様々な製品が出ているのと共に、今後に一層目が離せませんね。

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