太陽光発電×ドローン点検はどれぐらい普及してるの?展示会に潜入レポート!

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こんな感じの内容です!

太陽光発電パネルの点検にドローンが使用できる?という疑問に応えるため、" 太陽光発電システム施工展"という展示会に潜入。そこには「保守・メンテナンス(O&M)」で産業用にドローンを活用する会社の展示が数多くありました。

目次

近年、太陽光発電のパネル点検にドローンが使用されているという話を耳にすることが多くなりました。しかしながら、実際のところどれくらい普及しているのでしょうか?


そこで、実情を確かめるため、FLIGHTS編集部が「スマートエネルギーWeek2018 太陽光発電システム施工展」の初日に潜入しました。

 

会場の雰囲気

展示されていた内容を大別すると、

  • 太陽光パネルそのものを扱っているメーカー
  • 施工工具などを扱うメーカー
  • パネルを載せる架台などを売るメーカー
  • 直流・交流の変換など電気系統の機器を扱うメーカー
  • 太陽光パネルの下の雑草を刈るなどの、周辺機械…etc

こういったメーカーの方が数多く出展されていました。普段は目にしない世界に驚きの連続です。

 

こちらは架台に乗せられた太陽光パネルです。近くで見ると、想像以上の大きさに驚きます。

 

太陽光パネルのドローン点検展示

O&Mの流れは上記のようになっています。ドローンの活用は、STEP3「温度とセンサーでの位置特定」の部分を人力ではなく空から行うことで、工数を大幅に削減できるメリットがあります。

 

このように、太陽光パネルの保守管理を行っている会社としても、ドローンは今後も推していきたい商材の一つになっています。

点検内容としては、赤外線カメラをドローンに搭載して、太陽光パネルの上で飛行させます。

太陽光パネル上に発生している異常を、問題が起きる前に早期発見することで、売電量が減ってしまうことや、太陽光パネルそのものの資産価値の低下を防止することができます。

これによって、(ソリューションによっては)パネル割れやコネクタ接続不良、ハンダの外れ、影や鳥の糞まで発見することができます。

O&Mを行っているとある会社の説明によると、この市場が盛り上がり始めたのは2017年末頃からとのことでした。

太陽光発電の保守・管理・メンテナンスと聞くとずいぶん前からあるビジネスに感じますが、改正FIT法という法律により、太陽光発電システムの「適切な点検・保守(メンテナンス)」が義務化されたことが影響としてあるようです。

これは、既に設置済みの太陽光発電システムも「みなし認定」として新認定基準が適用されるということで、太陽光発電ビジネスを既に行っている事業主の方も、メンテナンスの必要性に迫られていることが裏の事情として挙げられます。

『法規制による義務化で、その市場と関連技術が発展する』という構図は、測量におけるi-Constructionに近いものがあります。

参考記事:ドローン(UAV)を用いた測量が普及した背景とは? i-Constructionを徹底解説!

 

どんな機体を使っているの?

ちなみに、展示されている機体はInspire1が中心となっていました。

というのも、Inspire2は赤外線カメラであるXTを搭載できない仕様となっています。

現在赤外線を用いた点検に使用できるのが、DJI機体だとInspire1とMatrice200シリーズです。Matrice200シリーズはそれなりのお値段がするので、まだ手頃な価格のInspire1を使用している業者がほとんどだと言えます。

 

ちなみに、DJIではなく、エンルート機や3DR Soloをミッションプランナーで自動航行させてデータ取得を行っているサービスもありました。

また、下の画像のように、可視光カメラとXTをデュアルで装着させた点検用の自作ドローンを展示しているブースもあり、力の入り具合が見て取れます。

 

その他:風力発電での活用?

ちなみに、隣の展示場では同時に風力発電の展示が行われていました。

こちらのブースにて『風力発電機の点検にドローンを使用できるか』という話を大手メーカーやプラント会社に聞いて回ったところ、概ね返ってきたのは『活用は考えていない』という答えでした。

というのも、

  • 風力発電は外側のブレード部分だけでなく、中を人が登って点検を行うことが多い。
  • 内部の点検が中心になるため、外側だけ撮影できるドローンだと点検ができる箇所が少なすぎる
  • もし仮に内部にドローンを入らせても、モーターの点検など人力で行わなければならない部分が多い

 

つまり「導入コストに対して点検できる箇所が少ない」という理由で、導入には消極的なようです。

また、「地面に倒せる」方式の風車も(小〜中型ですが)登場しているという話には驚きました。こちらは発電機自体を倒して点検が出来てしまうため、ドローンを飛ばすメリットが無いようです。

ただし、現在洋上風力発電という、風力発電機を海上に設置する方式が注目を集めております。地上よりも点検にコストがかかるので、こちらにはニーズがあるかもしれません。既に大手電機会社が実用化に積極的な姿勢を見せているようです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

建設現場や測量現場も同様ですが、2018年現在、どの企業も人手不足解消のために新しいテクノロジーを取り入れようと躍起になっています。

産業用ドローンが様々な領域で広がりを見せる背景には、こうした企業側の積極的な姿勢があると言えます。その意味で、日本はドローン先進国に近づいているとも言えます。

今回は、『太陽光発電』という、一般の方には意外に思う領域でのドローン活用がじわりじわりと広がっていることが、展示会の現場からは伝わってきました。今後の動向に目が離せません。

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