こんな感じの内容です!
DJIが2017年4月に発表した、ドローン向けのFPVゴーグル「DJI Goggles」。ドローンのカメラを通じてまるで空を飛んでいるかのような体験ができる本製品ですが、実際の使い勝手はいかほどでしょう? この記事では10 Trumpsのレビューを元に、その実力に迫ってみました。
この記事の目次
まるでゲーム機のような完成度の外観
DJI Gogglesの外観はまるでソニーのゲーム周辺機器「PS VR」やスマートフォン向けのVRヘッドセットのような、滑らかで完成度の高いデザインに仕上がっています。また円形のヘッドバンドを頭に装着するシステムは、とても便利かつ安定度の高いものです。
本体はヘッドバンドとディスプレイ・モジュールに分離可能。ディスプレイ・モジュールには5インチ/1080p解像度のディスプレイが2つ搭載されています。
本体の操作方法
ディスプレイ・モジュールにはパワーボタン、タッチパッド、戻るボタン、ファンクションボタン、焦点の調整ノブにくわえ、HDMIとMicro-USB、Micro SDカードなどのインターフェイスを搭載。ボタン類は右側に集中しており、片手で簡単に操作できます。タッチパッドでは2本の指でスライドやクリックでの操作が可能です。
ヘッドバンドはノブによる調整式で簡単に頭に装着でき、クッションの感覚も良好です。
課題は可搬性
このように完成度の高いDJI Goggolesですが、残念ながらDJIの最近のドローン「Mavic Pro」や「Spark」に比べるとそのサイズはかなり大きく、可搬性を大幅に低下させてしまいます。
ヘッドバンドは前後方向の調整はできても横方向には広がらず、人によっては装着が難しい場合も。さらに、ディスプレイ・モジュールのおかげで前方が重い感覚があります。汗をかきやすい人や髪が長い人は、間違って落下させてしまう危険性もあります。
iPadを上回る視認性
これまで、DJIのドローンを操作するディスプレイとして最適な選択肢は9.7インチの「iPad」でした。DJI純正の「CrystalSky Display」も素晴らしいのですが、やはりサイズが小さすぎます。
しかしDJI Gogglesは5インチディスプレイが目の前にあるので、iPadをも上回る見た目のスクリーンサイズを実現しています。85度という視野角を心配する人もいるかもしれませんが、ゲーム用のVRゴーグルとは使用方法が違うので問題ありません。またディスプレイの色も良好です。
互換性も完璧
DJI GoggleとMavic Proは同じ「OcuSync Image」画像転送システムを利用するので、ドローンとゴーグルが接続されていればコントローラーを有線接続する必要はありません。DJI Mavic では同一速度で飛行する固定翼モードも利用できます。
DJI Gogglesは「Phantom 4シリーズ」「Inspire 2」「Phantom 3 Advanced」「Phantom 3 Professional」に対応します。接続解像度や通信ディレイは上の表をご参照下さい。
結論:試してみる価値アリ
DJI Gogglesは頭の動きでも機体やジンバルの向きを操作することができます。しかしそのFPSは若干もの足りず、また映像のディレイを感じます。さらに動きが敏感すぎるなどの問題があり、実用的とは言い難いのが現状です。もし本格的に映像制作に利用するのならば、この機能はオフにした方がいいでしょう。
結論として、DJI Gogglesはフォトグラファーや産業向け用途に大きなインパクトをもたらすでしょう。現状ではソフトウェアやハードウェアに改良の余地があり、テストに参加した10人はそれぞれが違う感想を述べました。つまり、興味があれば試してみて、気に入ればきっと購入する価値があるデバイスなのです。
画像:10 Trumps
参照:10 Trumps
(文/塚本直樹)
DJI Gogglesはこちらで販売しています。