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DJIのドローン「Inspire 2」に接続して利用できる、高品質な空撮用カメラDJIのドローン用カメラ「X7」と「X5S」。もちろんセンサーサイズからいえばZenmuse X7の方が高画質なのは明らかなのですが、その違いはどこにあるのでしょうか? ここではFstoppersの記事を元に、その詳細に迫ってみました。
この記事の目次
基本スペックとセンサーサイズ
X5SとX7は両方とも、DJIのプロ向けドローンのInspire 2に接続して利用します。残念ながら、「Inspire 1」には接続できません。
センサーサイズはX5Sがマイクロフォーサーズ、X7がAPS-Cサイズという違いがあります。X7は動画撮影時にはセンサーのうちスーパー35mmサイズ(23.5×12.5mm)を、そして静止画撮影時にはAPS-Cサイズ(23.5×15.7mm)を利用します。センサーサイズはX7がX5Sよりも約50%ほど大きく、ダイナミックレンジや暗所下でのパフォーマンスに優れています。ダイナミックレンジはX7が14スポット、X5Sが12.8スポットとなっています。
さらにセンサーサイズの違いから、X7ではより豊かなボケの表現が可能です。
解像度とコーデック
X7の解像度は2400万画素で、X5Sは2080万画素。X7では6K解像度での動画撮影が可能ですが、X5Sでは5.2K解像度(横5280ピクセル)での動画撮影が可能となっています。
X7での6K解像度撮影は17:10(6016×3200ドット)か16:9(5760×3240ドット)かつ30fpsでの撮影が可能です。6K解像度撮影では12ビットのCinemaDNGフォーマットを選択する必要があり、そのビットレートは4.4Gbpsと非常に高く、120GBのSSDですら数分で使い切ってしまいます。X5Sの5.2K解像度撮影(16:9)のビットレートも4.2Gbpsと高く、撮影には1,000ドルのDinemaDNGライセンスが必要です。
どちらのカメラでもProResによる5.2K解像度撮影が可能ですが、縦横比が2.44:1(5280×2160ドット)に限定されます。ProResでは10ビット 4444 XQ 4K解像度(29.9p)や、10ビット 422 HQ 5.2K解像度(29.9p)か、それ以下のフレームレートでの撮影ができます。H.264やH.265での最大解像度はそれぞれ4K(59.94p)と4K(30p)、ビットレートは100Mbpsとなります。
レンズ選びと重量
X7の本体重量は449gと、なんとX5Sの461gよりも若干軽くなっています。さらにDLマウントに対応し、フランジ焦点距離が極端に短いカーボンファイバー製レンズの重量は約180gと、マイクロフォーサーズレベルに非常に軽量です。レンズのf値は2.8で、焦点距離は24mm、36mm、53mm、75mm(以下、35mm換算)となっています。
一方X5のレンズはDJI製の30mmのものから、パナソニックやオリンパスのレンズが装着可能です。レンズを装着した状態では、X7のシステムはX5Sよりもわずか50gほど重くなっています。
価格、そしてどちらを買うべきか
X7の価格はレンズ無しで24万9800円(以下、税別)で、X5の価格はレンズ無しで18万2000円。X7のレンズセット(4本セット)は54万8000円、X5Sのレンズキットは24万8000円です。
画質はもちろんDLマウントに対応したX7が優れているのですが、むしろ問題は別にあります。それは、マイクロフォーサーズに対応したX5SをいつまでDJIがサポートするのか、という点です。残念ながら、X5Sはその将来性に不安があります。
一方、すでにX5Sを持っていれば、より解像度やダイナミックレンジ、ISOが必要でない限り、X7へと買い換える必要はないでしょう。また将来的に登場するであろう「Inspire 3」がX7に対応するという保証もないので、無理に買い換えることはありません。
結論としては、どちらもプロ向けのシネマカメラとして素晴らしいシステムと言えます。